ジャズ・ベース、ジャガー、ジャズマスターと共にオフセット・コンタード・ボディを採用。

ジャガーやジャズマスターと同様、ラージ・ヘッド。

ジャガーの流れを汲み、細めのAネック。

ネック・ポケットは塗装が全面に載った仕様。

ブリッジとビブラート・ユニットはジャズマスターやジャガーと共通パーツ。

初期型の証とも言える4点止めのピックアップ。

トーン・ポットのキャパシターの値は0.05mF。

1962 Fender Bass VI

  • Brand: Fender
  • Model: Bass VI
  • Color: 3 Color Sunburst
  • Year: 1962
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Detail of 1962 Fender Bass VI

 1961年後半にプロダクトが開始された、ご存じ6弦ベースです。ジャズマスター風のボディ形状にピックアップ切り替えスイッチと、ジャズマスターと同じビブラート・ユニットを搭載。アームが使用できるベースとして、当時としては最新鋭のモデルでした。スラブ・ボード指板の初期モデルは、ストラトと同じスタイルのピックアップを4点でネジ止めし、四角いクローム・プレートでマウントしていました。

1963年にマイナー・チェンジが行なわれ、ジャガーと同じピックアップ形状へと変更。さらに、当初はピックアップのオン/オフ切り替えスイッチを3つ備えていましたが、ロー・カット・コンデンサーのオン/オフ・スイッチが増加して4つになりました。1965-66年には、ジャガーやジャズマスターと同じく、バインディング・ネック、ブロック・ポジション・マークへと仕様変更されていきます。

ギターと同じチューニングになるので、ギタリストが持ち替えての演奏も容易であり、ビートルズが1967年頃のブロック・ポジション・マーク、バインディング付きのものを使用していたことで知られています。

また、クリームのジャック・ブルースも愛用し、通常のベースでは難解なフレーズ作りやアーム奏法まで駆使した幅広いプレイを聴くことができます。「アイ・フィール・フリー」のプロモーション・ビデオ内では、ほとんど弾いていないようなタッチでプレイするジャックのオチャメな姿を見ることができます。

日本でも60年代のグループ・サウンズ時代にサイケなバンドがよく使用していましたし、クリームなどとは音楽的にはかけ離れたものを演奏していた当時の日本の音楽シーンではありますが、やはりアーティスト自身の影響はこの辺から来ているのではないでしょうか。。

現在では生産は終了し、中古のフェンダー・ジャパンやヴィンテージ・マーケットで少量が出回るのみで、大変貴重なベースです。特にレア・カラーのヴィンテージもののほとんどはコレクターに所有され、なかなかお目にかかれない逸品となっております。

Written by プロフェッサーKenny 岸本

平成8年入社。ヴィンテージ・ギターに関しての知識はイシバシでNo.1! プロ・ミュージシャンのお得意様も多く、彼のマインドに惚れ込み、多数お店に通っていただいている。また、英語力もまずまずのため、直接ギター工場のマスター・ビルダーたちと話し合いすることも。彼自身のフェイバリット・ミュージックはカントリー・ロック、ブルーグラスなど。